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校長室より
御挨拶
校長 小池 真也
令和7年4月1日に埼玉県立越ケ谷高等学校の校長に着任しました小池と申します。どうぞよろしくお願いいたします。校長職は10年目を迎えました。
全日制と定時制の課程を併設する本校は、地域の方々に支えられ、今日に至るまで良き伝統を受け継いで歴史を重ねてまいりました。本校を支えてくださった多くの方々に心より感謝を申し上げます。
大正15年に開設した全日制の課程は、今年度、創立100周年を迎えました。総数3万5千人に迫る卒業生は、社会に名を残し、今日も各分野において活躍されています。4月7日には第80回入学式を行い、希望に満ちた319名の新入生を迎えました。入学式終了後には、部活動に所属する有志生徒により、体育館全体に響く素晴らしい校歌披露がありました。本校の校歌は誰もが知る唱歌「故郷」や「春の小川」を作詞した高野辰之氏の作詞によるもので、本校の歴史と伝統をあらためて感じました。翌8日の1学期始業式では、全校生徒1000名弱の整然とした態度を目のあたりにし、今年度の生徒の活躍を確信した次第です。
全日制の課程では「自主自律」「文武両道」踏まえ、「『1000日で夢を現実(ほんもの)にする進路指導』を合言葉にして、部活動・委員会・学校行事を頑張る生徒をサポートし、『知・徳・体』の調和がとれた社会の発展に貢献するリーダーとなる人材を育成します」というスクールミッションを掲げて教育を進めています。生徒には、自主性や主体性を持たせ、勉強、部活動、学校行事に取り組ませております。また平成14年度に始めた65分授業は、24年という長い歳月、深い学びと主体的な学び(暗記ではなく考えさせる学び)の場を生徒に与えています。生徒一人ひとりへの教員の丁寧な指導・支援とともに、生徒のたゆまぬ努力の結果、令和6年度末の進路実績は、国公立大学が東京科学大学(東京医科歯科大学)など35名、私立大学は早慶上理が延べ30名、GMARCHが延べ211名でした。来年度は、さらに生徒に挑戦心と高い志を持たせ、進路が実現できるよう、指導に尽力してまいります。
さて、この数年の社会情勢を見ますと、今後の社会科教科書に掲載されるような出来事が起こり、変化の激しさを強く感じます。このような社会に対応(順応)するには、様々な力が必要になります。なかでも、考える力(考えようとする力)は不可欠になると思います。
「なぜ」と疑問を持ち熟慮することや、課題を乗り越えるために知識や経験をフルに活用し、情報を収集し分析し考えて結論を出すことは、とても大切だと思います。実社会に出る前の高校時代に、進路を大きな目標に置いて、考えることを大切にする生徒を育成したいと考えます。
定時制の課程では「働きながら学ぼうとする人、学習意欲のある人を応援します」のモットーを踏まえ、4年間で生徒一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな指導と支援を行っています。定時制の課程は、昭和23年の学制改革により、当時の越ケ谷女子高等学校に併設され、今日に至るまで良き伝統を受け継ぎ、地域の方々に支えられ、生徒一人ひとりを大切にする教育を行っています。今年度の入学式は、全日制の課程と同日の午後に実施し、28名の新入生を迎えました。生徒数114名(1、2学年は各2クラス、3、4学年は各1クラス)で、翌8日に令和7年度の教育活動をスタートしました。「働きながらも学べ、社会で活躍するために必要な知識やマナーを4年間で習得できる学校として、基礎・基本が身に付く教育課程の下、教職員が一人ひとりに手厚い指導を行い、社会で主体的に前向きに生きることのできる人材を育成する」というスクールミッションを掲げ、45分間の授業、8つの部活動、魅力ある学校行事において、何事に対しても頑張れる生徒を育成しております。令和6年度末の4年生19名の進路実績は、大妻女子大学など4年制大学・短期大学が2名、専門学校が1名、就職が15名でした。本年度は、課題に対して粘り強く取り組むことができ、互いの多様性を認め合い、思いやりを持って他者に接することのできる生徒を育成したいと思います。
本年度、創立100周年を迎える本校ですが、全日制・定時制の両課程を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。