文字
背景
行間
【校長ブログ】ヘボン式
今朝の埼玉新聞の記事に「文化庁の文化審議会国語分科会は、ローマ字の表記に関し、小学校で学ぶ「訓令式」を基本とする内閣告示の改定を視野に対応すべきだとの考えで一致した。ローマ字のルールの見直しは70年ぶり。英語のつづりに近い「ヘボン式」が浸透していることを踏まえ、2024年度以降に本格的に議論する。」といったものがありました。
訓令式は「し」を「si」、「しゃ」は「sya」、「つ」を「tu」と表記しますが、ヘボン式ではそれぞれ「shi」「sha」「tsu」となります。私の名前には「し」が入っておりますが、今まで「shi」でしか表記はしておりません。つまりはヘボン式にしております。
さて、ローマ字は、学習指導要領によれば小学校3年生にて学習することになっております。教科書では主に訓令式の表記を取り上げていることが多いと思われます。小学校時代にローマ字を学んだ気はしますが、その前に自分の名前をローマ字で書けるようになっていたような気もして「si」ではなく「shi 」という標記にしてたように覚えています。
そもそも、ヘボンとは人の名前で、1859年、江戸時代末期の日本を訪れたアメリカ合衆国長老教会の医療伝道宣教師で医師でもあったジェームス・カーティス・ヘボンの名前を取ったものです。彼は、布教活動を行う傍ら、現在の神奈川県横浜に男女共学のヘボン塾(後の明治学院、フェリス女学院の源流)を開き医学と英語の教育を行うと同時に、和英辞典の編纂と聖書翻訳に取り組んだようです。
明治学院は、かの島崎藤村を輩出している名門ですが、東京都港区白金台という高級住宅地の一角に驕奢な建物として存在しております。一度だけ藤村の資料を借り受けに行ったときにあまりの美しさに驚嘆した経験があります。校訓は「Do for Others(他者への貢献)」で、学問の自由を基礎とし、教育理念“Do for Others(他者への貢献)”を実現するため、広く教養を培うとともに、各学部学科において専門分野に関する知識・技能および知的応用能力を身につけた人間を育成することを目的としている学校のようです。このような目的のもと、5つの教育目標を定めていて、① 他者を理解する力を身につける。② 分析力と構想力を身につける。③ コミュニケーション力を身につける。④ キャリアをデザインする力を身につける。⑤ 共生社会の担い手となる力を身につける。ということを学ぶらしいです。
そろそろ、個別の試験が始まっていると思います。各大学の沿革などを参照しながら受かった中でどの大学に行くのが自分にマッチするのか考えられると嬉しいですね。