【校長ブログ】弓道部の皆さんへ

 過日、部顧問の先生のご都合で私が弓道部の練習を見学することになりました。私は教諭として、陸上競技部(自分も経験していた部活動)の顧問を基本的に、その他としては、硬式野球部、女子バレーボール部、クイズ研究会の顧問をしていたことがあります。

 要は、弓道部の練習を見学することはなく、興味津々でした。「礼に始まり礼に終わる」とは日本の武道と呼ばれるスポーツの考え方ですが、越ヶ谷高校弓道部の皆さんはその通りに行っていらっしゃいました。真剣に取り組んでいるので、私の質問もちょっと失礼かなと思いながらでしたが、こういう機会は滅多にないので質問させていただきました。集中して練習に取り組んでいる中、素人の(多分)くだらない質問にも丁寧に答えていただきました。

 そこから知りえた情報や感じたことを記しますと、まずは、当日練習に参加した部員の名簿を作成し、その日の矢がどれくらい当たったのかを記す記録用紙を作成、順番に矢を射る練習、そして、的から矢を拾う(「矢取り」というようですが)部員がいて、目視したものと整合するという流れでした。やはり、かつては、人や動物をいる道具ですから、万が一の事故が起きてしまっては何も言い訳出来ないので「(矢取りを)お願いします」という大きな声での指示、「ありがとうございました」の礼をしっかりと行っていて、安全配慮にかかることが徹底されていることがわかりました。

 通常、高校から始めることが多い競技の為、1年次は夏合宿くらいから矢を射ることが出来るようになるとのことでしたが、それまで、地道に基本的な前段階の練習をされているのは大変な事だと感心しました。

 練習の最後に「何かお話を・・。」とのことで拙い話をさせていただきましたが、要は「こういった競技が出来ることは素晴らしいことなので、大学生になっても続けてください」ということを話しました。自分が大学生の時に弓道部の友人が常に羽織袴でいて、空き時間には弓道場で稽古をしていたことを思い出したからというのが理由の一つですが、授業中も常に羽織袴だったので、皆から「あいつ、凄いな」と思われていました。その後、彼は銀行員になりましたが、その銀行にも弓道部があるという理由で入行したようです。

 越高の弓道部の皆さんも大学でも社会人でも、弓道を継続していただいて、日本文化を伝承していただけたら嬉しいです。この度は、見学をさせていただいて本当にありがとうございました。引き続き、部活動・勉強に取り組んでください。中学生の皆さん、越ヶ谷高校にはこのような伝統的な部活動もあります。興味のある方は入学後に門を叩いてください。