2024年7月の記事一覧

【校長ブログ】梅干し

 今日は「梅干しの日」なのだそうです。理由は、この時期に新物の梅干が食べられることと、梅干は健康に良く、「梅干しを食べると難が去る」と昔から言われてきたことからなのだそうです。語呂合わせ的に、7月30日で「なん(7)がさ(3)る(0)」なのだそうです。

 この日の卯の刻(午前6時から8時)に向かって食べると気が高まり精気がみなぎるとされ、まるで「恵方巻」みたいな感じですね、と思います。

 私は幼少期から「梅干し」は好きで、遠足や部活動の遠征や試合には「おにぎり(梅干し)」をリクエストしておりました。最近は「おにぎりブーム」で沢山の具のおにぎり等もあるようですが、私は「梅干し」一択です。

 「梅干し」には植物性乳酸菌が含まれております。 植物性乳酸菌の効果として腸内環境を整えることによる便秘予防、肥満や免疫力アップ、抗アレルギー効果などが期待されております。 ヨーグルトなどから摂れる動物性乳酸菌に比べて植物性乳酸菌はより高い効果が期待されています。梅干しには、カルシウムはもちろん鉄・マグネシウム等のミネラルも豊富であり、カルシウムについてはりんごの4倍含まれているとのことです。 ですので、豊富なカルシウムとクエン酸を含む梅干しを毎日一粒程度、食することで、カルシウムが体内に定着しやすくなり、骨粗しょう症の予防につながるらしいので、年寄りになった今でも大事な食物だと思われます。梅干しだけではなく、梅ジュースなども好きで、夏場には、元気が出てくるような気がします。

 ただ、肥満防止にはなっていない気がしますので(梅干しのおにぎりなら沢山食せるから)量は控えないといけないとは思います。

 さて、ケンブリッジ大学社会学部では、面白いというか非常に考えさせる入試問題があり、「肥満の人は無料医療サービスを受ける権利はあるか」という問題が出題されたことがありました。イギリスでは、頑なに喫煙を続けた人や飲酒を続けた人で喫煙や飲酒に関わる病気に罹患した人に対して、医者には治療を拒否する権利があるそうです。その観点で言えば、減量した方が良いとされる人が病気に罹ったときに、医者はその権利を行使できるか?ということなのですが、肥満と病気に関しては因果関係がそれほど明確に出来ないということが現在の回答のようです。

 夏季休業中、お家で勉強ばかりしている方は、結構、肥満気味になるかもしれません。暑い中で卒倒されることは控えなければですが、少しは体を動かして適度な運動をすることも肝要かと思います。今日はその後、梅ジュースでも飲んで「元気100梅(倍)!」になってください。

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【校長ブログ】スタンダール

 パリ・オリンピックが開幕しました。朝、通勤時にラジオニュースを聞きながらまいりますが、もう、メダルを獲得した話などがあり、あっという間に始まり、そして終わるのであろうと感じております。(まるで夏休みみたい・・。)

 さて、フランスですが、私はフランスに行ったことがありません。高校時代に学んだ萩原朔太郎の詩『旅上』に「ふらんすへ行きたしと思へども/ふらんすはあまりに遠し/せめては新しき背広をきて/きままなる旅にいでてみん」と歌ったフランスへの思いは、文化人の抱いたフランスへの憧憬を物語るものであると先生が解釈されておりました。その時、クラスの友達が「ふらんすへ行きたしと思へども/金が無し」と啄木なら詠むだろうなと授業中にこっそりと言っていたのが面白くてそちらの方の思い出があります。

 また、高校時代に夏休みの読書課題として、フランス文学、スタンダールの「赤と黒」を読むということになり、一種の恋愛小説なのですが、当時、男子高生であった私は大人の恋なんて分かろうはずもないので、読書感想文も書けず、仕方が無いので、スタンダールの研究者 辻邦生の文章を読んで、これも理解できませんでしたが、ほぼ丸写しして提出しました。最初、古文担当の先生は「お前、凄いね。」と激賞され、「あっ、ヤバい。丸写しなのに褒められてしまった。」と思いましたが、この人は私のオリジナルな見解だと思っている・・と段々ドキドキしてしまっていました。次に現代文担当の先生が「こういうのは剽窃といって学問上は絶対にやってはいけないことだ。君が、辻(邦生)のような鋭い視点を持っている訳はないだろう・・!」と叱られてしまいました。最後に(とても優しい)漢文担当の先生が「人の解説をこれだけ分かりやすく書けるというのは一種の才能だから学校の先生に向いているのでは・・。」と周りの先生に抗弁してくださり、ようやく国語科教科室から帰れたという思い出があります。

 ですから、最初に赴任した高校で、生徒から「そんなに小説知っているなら、自分で小説書いたらどうですか?」と言われた時に「小説を評価している人たちの意見を整理するのは得意ではあるけれど、自分が小説を書くという才能が無いから教員をしています。」という話をして、生徒は分かったような分からないような感じでおりました。(もちろん、国語の教員をしながら小説を書いている方を知っておりますので、私にだけ才能が無いのだということです。)

 パリ・オリンピックの開会式のセリーヌ・ディオンの歌(病から立ち直って良かった)を聞きながら、フランス文学の思い出を思い出しておりました。

 越高生の皆さんも勉強の合間にオリンピック観戦しているとは思います。(4年に一回だから)観るしかないと勉強しないで夢中になって観戦している人もいるかもですが・・。それも青春。ただ、この舞台に立っている人は、どの競技でも、出場するだけでも、尋常な努力では成し遂げられないものですから、その部分は見習っていきましょう。今週も暑い日が続くそうです。体調管理に注意してください。

 

 

 

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【校長ブログ】五月雨を・・・

 ここ一両日、山形県では非常に激しい豪雨に見舞われております。大雨に見舞われている地域のお住まいの方は不安な夜などをお過ごしのことと思います。安全な場所に退避されてどうかご無事でお過ごしくださいと切に願うばかりであります。

 埼玉県でも突風であったり、局地的な大雨であったり、もちろん、酷暑であったりと私が高校時代の天候とはまるで違う状況になっており、そのような中、部活動に勤しんだり、補習に頑張っている生徒たちの姿は尊いと感じます。昨日も17時を過ぎて、教室棟に電気がついているので気になって見に行きましたところ、数学の夏季講習をされていました。部活動が終了してから実施しているのか?このような時間まで補習に取り組んでいる生徒たち、そして先生方に清々しさを感じました。(中学生の皆さんも越高に入学され、このような濃い青春アオハルを送りませんか?)

 さて、先の話に戻りますが、松尾芭蕉は『奥の細道』の中で「五月雨を集めて早し最上川」と読みました。中学校時代の国語の授業で、先生から、はじめは「集めて涼し」となっていたが、大雨が降って(最上川の流れが急になって)早しとなったのです。これこそが「推敲」というものです、という説明を受けました。他の描写でも「(最上川の)水みなぎって、舟あやふし」と表記されてもおります。そういう意味で今回の氾濫は「やはり最上川っていうのは雨が降ると危険なのだ。」と実感させられるものです。

 最上川をテーマにした句には、古今集や兼好法師「最上川はやくぞ増さる雨雲ののぼればくだる五月雨のころ」(兼好法師家集)冬の最上川を詠んだ斎藤茂吉「最上川逆白波の立つまでに吹雪く夕べとなりにけるかも」いづれも最上川の自然の猛威ぶりを詠み込んでおるようです。

 この地域の方々にとって最上川は、途中の支川を合流させると流域面積7,040平方km、流路延長229kmの一級河川の「母なる川」であり、農業用水等に利活用されていたと思いますが、自然災害としても注意しなければいけない存在でもあります。とにもかくにも現在でも危険な状況のようですから命を優先に過ごされてほしいと思います。

 翻って、越高生の皆さんも部活動や補習で登校する際や進路準備(オープンキャンパスなど)や私的な外出には、雷雨などに気を付けて(特に帰宅時)いただくようにお願いします。

 

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【校長ブログ】第70回関東地区高等学校PTA連合会大会千葉大会

 表題の大会に22日23日の両日に参加してまいりました。越ヶ谷高校全日制の後援会長、PTA会長、副会長の皆さんも酷暑の千葉県大会にご参加いただきまして、この場をお借りして御礼申し上げます。

 大会テーマは「青い海 紺碧の空のもと 伸ばそう 子どもたちの個性を 育もう 子どもたちの未来を 光り輝く白い雲のように」でした。オープニングは地元、幕張総合高校吹奏楽部による演奏でした。やはり、高校生の楽しそうな演奏、そして一生懸命に観客を喜ばそうとするMCの話は、私としては「これが吹部の青春」という感じに受けとめました。(越ヶ谷高校の学校説明会のオープニングの吹部演奏も素晴らしいので、ご来校された中学生も一気に越高のフアンになるのだと思っております。)続いては「柏オヤジダンサーズ」(女性も含む少し人生の先輩によるダンスチーム)という団体のダンスでした。年齢は関係なくチャレンジすることの意義深さを学びました。

 講演では、元埼玉県警察本部刑事課刑事 佐々木成三さんのご講演でした。表題は「高校生の問題行動」というものでしたが、直接的な問題行動というものをレクチャーするのではなく、情報化社会の中で高校生に迫る危険なネット情報への対処の方法、というか、物事の見方についてお話をされておりました。佐々木さんは色々なメディアへの露出の多い方ですので、お話の仕方がうまく、惹きつけられるものでした。(ネット情報に引っかかるようなクイズを適宜出し、我々を試しながら進めていく手法でした。私のお隣に座ってらした越高Sさんは全部引っかからずに正解をしておりましたので優秀です。)

 第2日目は分科会で代表の学校の実践事例を伺って、その後の質疑によって内容を深めていくセッションでした。現在、社会を取り巻く環境は保護者の方々も多忙すぎてPTA活動になかなか時間が割けないと存じますが、各学校で創意工夫されて実践されていることには敬意を表します。越高の代表の3人様もご多用な時間を割いて、このような研究大会に馳せ参じてくださっており、重ね重ねありがたいと感じております。

 その間、千葉県はほぼ快晴でしたが、昨日などは埼玉県ではゲリラ雷雨の箇所もあったようで、お隣の県なのに全然違うのだなと感心してしまいました。詳しいご報告は代表の方々からPTAの会議等であると存じますが、私としては一報ということでさせていただきました。ありがとうございました。

 

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【校長ブログ】彩の国進学フェアご来場ありがとうございました!!

 この20、21日の土曜日、日曜日にさいたま市スーパーアリーナで「彩の国進学フェア」が開催されました。読売新聞によれば初日である20日は3万人の方がご入場されたとのことです。(今朝の読売新聞には公式発表はありませんでしたが、感覚的には2万人くらいは入場されていたような気がしております。)

 埼玉県自体の中学3年生の数は約3万人程度だったと思われますので、保護者がご一緒されていたり、お友達同士であったり、中学2年生だったりとしても埼玉県中の中学3年生はご来場されていたのでは?と思える、もはや埼玉県の一大イベントと化しているような気がしております。

 越ヶ谷高校にはひっきりなしのご来場をいただき、整理券もお渡したご対応をさせていただきましたが、マイクを使用できることは無いので、順番が来ましたということをお伝え出来なかったので、ご不便をおかけしました。大変申し訳ないと感じます。

 さて、中学校3年生はこの夏休み、思い切り勉強に打ち込んで、学力を伸ばし、秋以降の成績の向上に資するようにお願いします。また越高生も夏休みは思い切って部活動や勉強、3年生や定時制4年生は進路に向けて時間をうまく使ってください。

 越ヶ谷高校では、今日、明日は部活動見学会、8月21日(水)は第一回学校説明会(越谷サンシティにて開催)10月12日(土)、第二回学校説明会・授業見学会(本校開催)、11月9日(土)第三回学校見学会(本校開催)というラインナップで中学生の皆さんや保護者の方々に越高を知っていただくこととしております。よろしくお願いします。
※中学校3年生の皆さん!越ヶ谷高校は令和7年度100周年を迎えます。その記念すべき生徒としてご入学され「越高 ネクスト100年」に向けて、一緒に越高生活を送りませんか?



 

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【校長ブログ】第一学期終業式(定時制の部)

 本日は定時制でも第一学期終業式は行われました。そしてその前に今学期の出席良好者、並びに成績優良者の表彰、かねてからこのブログでも紹介しております定時制バスケットボール部全国大会出場の表彰が行われました。

 今年度の生徒の皆さんは昨年度にも増して出席率が高く、且つ成績優良者が多くおりました。表彰する私としては出来るだけ多くの方々を表彰したいものですから、かようにたくさんの優良者が存在することは素晴らしい、嬉しいことです。

 続いて、私の講話です。私は中学校時代に恵まれた環境にいて、勉強や部活動だけのことを考えて生活でき、自慢のように聞こえるかもしれませんが、成績も良かった話を冒頭しました。しかし、単純に自慢ということではなく、このことがかえってコンプレックスにもなっているということを話しました。なぜなら、大学生になって奨学金で大学に通い、アルバイトによって学費や生活費を賄っている友人と出会い、そもそも、そういった生活をもっと前からしていたといった経験を聞いて、自分は親の財力に寄生虫のようにしていて、世の中の苦労をしたことが無い、薄っぺらい人生を送っていたのだということに気づいてしまったからだということです。

 今、皆さんの中には越定の授業等でかかる費用の一切をご自身で捻出している方もいるかもしれません。そういった方は、少なくても当時の私より(今の私より)、立派であると本当に思っております。でも、疲れてしまったら先生方に愚痴をこぼしてください。越定の先生方は絶対に受け止めてくれるものと確信しております。と伝えました。

 自分自身が教員を続けられている理由の一つに「ペイ・フォワード(正確には、ペイ・イット・フォワード)」の発想があるからではないかとも伝えました。自分が親などから受けた恩を、教育という場で生徒へ返しているのではないかと思っているとお話ししました。だから、皆さんは越定の先生方の励ましなどを周りの3人くらいに返していって、その3人がまた外の3人くらいに返していけば、皆さんが50歳、60歳になった頃には世界中が幸せになっているのではないか、少なくても越定に関係する人たちには幸せが還元されていくのではないかとお伝えしました。

※終業式後にバスケットボール部の壮行会を催しました。副校長先生は、ご自身がバスケットの経験者で、現在でも指導者として地域で活躍されております。そのため、副校長先生から激励の言葉をいただきました。生徒たちは8月決戦に向けて頑張ってくれるものと信じております!!

 

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【校長ブログ】第一学期終業式(全日制の部)

 今日は、ほとんどの公立小中高等学校で第一学期の終業式を実施しております。(と思います。)埼玉県を含む関東地方では「梅雨明け」が宣言され、今日から又、本格的な暑さが再開しております。このような酷暑の中、部活動や委員会活動に精励されている生徒の皆さんや顧問の先生方には頭の下がる思いです。(私などは昨夜は暑さの中、寝ている間に両足がつってしまって痛くて跳び起きました。しかし足がつっているので跳び起きたと同時に痛さで又寝転んでしまう有様で、我ながら無様だと思った次第です。水分補給をしっかりとしていないとこんな状況になります。皆さんも気を付けてください。)
 さて、終業式の校長講話です。いつも通り原稿は作成しますが、お話している最中に思いついたことがあったりすると変更してしまうので原稿ママ掲載することはしませんが、全日制では要約すると「『志』と『夢』をもってほしい」という内容にしました。

 「志」については『後漢書』の後漢王朝の初代皇帝 光武帝による「有志竟成(ゆうしきょうせい)」の逸話、「夢」については、この7月から一万円札の肖像になりました渋沢栄一による『夢七訓』の教えを紐解きながら、来年度100周年を迎える越高のさらなる発展、そのためには、まず越高生個人個人が飛躍し、越高生が集団となってリーダーシップを磨きあいましょう!!という話にしました。校長室に戻り、HPにあげようとして、又、「一学期終業式、校長は何を語ったか」(数日以内には教育評論家の方がアップするとは思っておりますが・・・。)とちょっと気になる高校のHPを探ったところ、『夢七訓』の話をしている校長先生が何人かいらっしゃり「まずい、被った。」と思っているところです。

 「新一万円札の肖像が埼玉県出身 渋沢翁となれば触れたくなりますよね。」とは言い訳ですが、定時制の終業式では違う話にしようと思っております。こういった時に一日二回お話しできることは得した気分になります。内容は定時制終業式後に又上げたいと思っております。

※昨日、埼玉県では「第4期埼玉県教育振興基本計画の概要」が発表されました。(令和6年度から令和10年度まで(5年間))

 基本理念として「~豊かな学びで 未来を拓く埼玉教育~」県民の誰もが参画し得る生涯を通じた多様で深い学びによって、人生や社会の未来を切り拓く力を育むことを目指す。となっております。越高生の皆さん、新しい時代に求められる人財となるよう「志」や「夢」をもって生きてまいりましょう!!

 

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【校長ブログ】アグレッシブ(aggressive)

 越谷市には、越谷アルファーズというプロバスケットボールチームが存在します。今季からB1に昇格して、越谷をバスケットの町にしようと健闘されております。越ヶ谷高校定時制では昨年度、このアルファーズ代表の上原和人さんのご講演をいただきました。上原さんが、どうやってバスケットで今までの人生を歩んでこられたのかといったお話でしたが、思いのほか生徒たちの心には刺さったようで、質問もたくさん出ました。

 今日の埼玉新聞では、越谷アルファーズの今季チームスローガンが「アグレッシブ(aggressive)」だと掲載されておりました。講演会での上原代表の言葉に感化されたかは分かりませんが、越定バスケット部は「定時制高校バスケットボール全国大会出場」を決めることが出来ました。この8月2日に東京千駄ヶ谷の東京体育館で試合は行われます。

 さて、アグレッシブに似たような言葉で「ポジティブ(positive)」とか「アクティブ(active)」があります。それぞれ意味合いが異なりまして「ポジティブ」は主に気持ちの上で前向きな姿勢、また「アクティブ」は行動が活動的といったニュアンスで使われます。

 日本語英語で使用される場合は、どれもほとんどのケースで良い意味で用いられるのが特徴です。

 昔話で恐縮ですが、私が30歳の頃の教え子で応援団長をやっていたK君という生徒がおりました。(今は高校の教員をしておりますが)団長として他の生徒に「アグに行こうぜ!」という発破をかけ、鼓舞しておりました。私はその生徒のことを「カッケー(=カッコいい)!」と思い、眩しくなりました。
 そして、ベテランと言われる今となっても、先生方の中には「ネガティブ」に物事を丁寧に見取りながら「ポジティブ」に試行錯誤している方もいらっしゃいます。そういった先生に出会うと「自分には持ってない才能(ネガポジの才能)」を見せられる気がして、「こういう先生こそが埼玉県教育委員会の至宝だな」と思うことがあります。私は今までの教員人生の中でこういった生徒や先生との出会いでまだまだ頑張れるかなと思いながらやってまいりました。

※定時制バスケットボール部の皆さん「東京体育館では『アグに行こうではありませんか!』」(やっぱりK君の方がカッコよかったです(笑))

 

 

 

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【校長ブログ】東京

 今日は、1868年(慶応4年)(旧暦、新暦では9月3日)、明治天皇の詔勅により「江戸」が「東京」に改称された記念日なのだそうです。

 この「江戸ヲ称シテ東京ト為スノ詔書」(えどをしょうしてとうきょうとなすのしょうしょ)は、天皇が江戸で政務を執ることを宣言し、地名も「東京」と改称するという内容であります。「西の京」の「京都」に対して、「東の京」から「東京」という名前が付けられました。

 表記は「東京」に決まったようですが、読み方については特に決まりがなく、初めは「とうきょう」ではなく「とうけい」と発音することも多かったと言われております。その後、国語の教科書で「東京」の振り仮名が「トーキョー」と表記され、統一されました。

 

 そもそも、江戸を東京と改称する構想は、江戸時代後期の経世家である佐藤信淵が文政6年(1823年)に著した『混同秘策』にすでに現れていたそうです。佐藤は、日本が世界に躍り出るためにはそもそも日本の守りを強固にする必要があると考えておりました。そのためには、都は江戸に移し、江戸を「東京」と呼び、大阪を「西京」と呼び、東京・西京・京都の三京にする、という構想を記しております。かの大久保利通が佐藤の書に影響を受けて江戸を東京と改称することを建言したといわれております。

 私は東京に存在する大学に通いましたが、社会人としては東京に通ったことはありません。大学時代、東京都の教員の方が文化的にも環境は良いのではなどと周りの方から助言されたりもしましたが、当時、大宮市(現 さいたま市大宮区)の住人であった私としては「大宮だって都会だし・・。」と自負してましたので、迷うことなく埼玉県に就職しました。今は、高校時代の親友と言える友達が東京に住んでいたりで寂しいと言えば寂しい時もありますが、隠居の身となれば、又、集まる機会があるかもしれません。

 越高生の皆さんも、将来は、そのまま埼玉県に居住する人もいるでしょうし、東京に住む人もいるかもしれません。北海道や沖縄に赴任するかもしれませんし、海外に住まわれるかもしれません。

 いずこに住まわれても「越高生」としての矜持をもって生活していってほしいと思います。

※今日の越高は、全日制1年次は「ビブリオバトル」決勝、定時制は「球技大会」です。どちらも会場は、越高体育館です。今日も全日制も定時制も熱い一日です!!(本当に熱くて暑いです。)

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【校長ブログ】後の藪入り

 今日は、かつての奉公人の休日とされております。もう少し具体的に申し上げますと、かつて町屋(商家)などに住み込んで奉公していた丁稚や女中などの奉公人が、主家から休暇をもらい実家へ帰ることのできた日ということです。お正月の「藪入り」(1月16日)に対して、お盆の休暇を「後の薮入り」と言われております。信じがたいことですが、江戸時代、奉公人たちは毎年1月16日と7月16日の2日しか休みがもらえないのが一般的であったようです。

 さて、越高生世代でもお名前は聞いたことがあるでしょうけど、「経営の神様」と言われていた松下幸之助も9歳から丁稚奉公をした経験の持ち主です。幸之助の父親が米相場で失敗して破産したため、一家で和歌山市本町1丁目に転居し、下駄屋を始めたそうです。しかし父親には商才がなく店を畳み、幸之助は尋常小学校を4年で中退を余儀なくさせられたそうです。先ほど申し上げたように、9歳で宮田火鉢店に丁稚奉公に出され、その後、奉公先を五代自転車に移されました。そこで、サントリーの起源である寿屋の鳥井信治郎(鳥井は部下が迷っていると「やってみなはれ。」と背中を押してあげるという逸話の持ち主)と出会い、将来にわたって経営の師とする出来事がありました。 

 ご案内とは思いますが、松下はその後、松下電器産業(現 パナソニック)を立ち上げ世界の大富豪として有名になった人です。松下の逸話は、数が数えきれないほどありますが、その中の一つに1950年代に、欧米に負けない乾電池を作成し、その名も「ハイトップ」という電池寿命世界平均の倍の持続力をもった電池を完成させたものがあります。

 当時の開発部長と部下2名が松下の前にいくと、幸之助は電池を袱紗(ふくさ)に包んで「これが松下電器の名刺代わりや。最高の商品やで~。」と褒めちぎったそうです。開発部の部下2名は乾電池など1個の売り上げなどは数十円にしかならないのに、これほど褒めていただけるとは思いもよらなかったそうで、その後はさらに乾電池の開発に誇りを持ったと言います。

 時代は違うとは思いますが、松下幸之助のように部下がやる気を出せるような一言を言えるか否かというのがリーダーの重要な条件なのだろうと思います。翻って、私自身が教諭時代に生徒に対してそのような言葉がけが出来ていたか?今、越高の先生方にそういった言葉がけが出来ているか?と考えると心許ないわけですが、自分を棚に上げれば、皆さんが会社等でリーダーと呼ばれるようになった時に、周りの労苦を認める一言が言えるかは大事だと思っております。

※言い訳めいてますがこの場をお借りして、越高の先生方は部活動に教材研究に、もちろん授業に精一杯努めていただいております。(養護教諭は健康や安全配慮に精励されております。)事務室や図書司書、業務主事の方々も越高の施設設備の充実に勤しんでいただいております。今後とも、生徒への思いやりを込めたご指導やご鞭撻をこれからもよろしくお願いします。

 

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