2024年8月の記事一覧

【校長ブログ】思考の整理

 今日は、1895年(明治28年)、富士山頂剣ヶ峯に野中測候所が開設したそうで「富士山気象観測の日」という記念日になっています。この測候所は大日本気象学会の野中至(1867~1955年)が私財を投じて建設したもので、木造6坪の観測所だったようです。

 その後、富士山測候所は、自動観測技術が進歩したために1999年(平成11年)にレーダー観測が廃止され、2004年(平成16年)10月1日に最後の常駐職員が下山し、無人施設となりました。自動観測装置が設置され無人施設となり、気象観測(気温、気圧、日照時間(夏季のみ))を継続して行っていて、NHKラジオ第2放送の気象通報で放送されていたことを覚えております。

 何度も話題にしますが、私は中学校・高校時代に陸上競技部に所属しており、練習や試合のことを考えるにあたり、天気予報が重要だったため、ほぼ、毎日、天気予報をラジオで聞いておりました。その状況で、その日の練習はどうしようかなどを検討しておりました。(特に高校時代の顧問は精神性を重んじる先生だったため、練習メニューよりも「妥協するな!」「精神で走れ!」といったかなり難しい課題を課されておりました(笑)からです。)

 今日のような台風の影響があるときには教室内を走り回り、ウエイトトレーニング室でベンチプレスですとかデッドリフトですとかやっておりました。今日もグランドの部活動は大変な変更をしていることと思います。

 さて、このような天候でも体育館では、越高祭の準備で、バンドのリハーサルが行われているようです。UNISON SQUARE GARDENやWANIMA、米津玄師などが演奏されていたようです。私としては、天候の心配をしながらも、最近の高校生の歌唱力は素晴らしいと感じております。(でも天候が悪くならないうちに安全に帰宅してほしいのが本音ですけど・・・。)

 さて、今日は先生方と明日以降の台風対応、始業式の対応について検討しました。その結果はお送りされますのでご確認ください。こういった情報を「思考」に変える方法としては、考えたら一回寝かせるという方法があります。ですから早めに思いついたことはメモし、いったん時間をおいてから思考に変えていくと良い考えになるものです。今日、言いたいことは、早めの準備と自分の考えを周りに伝えるために、よく寝かして、自分の考えを自力で説明することを経験することが大事だということです。

※明日、明後日も台風の影響がかなりあるとのことです。何か、活動のある人はくれぐれも良く思考を整理して「命を第一に、身を守る」ということをしてください。

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【校長ブログ】和同開珎

 西暦708年8月29日の今日、歴史書『続日本記』などで記述されている日本で最初の流通貨幣として「和同開珎」(わどうかいほう/わどうかいちん)が発行されているので、「お金を考える日」という記念日になっているようです。

 私が中学生時代には、和同開珎は「わどうかいちん」と学習しましたが、現在では、前述のように「わどうかいほう」という学説もあります。このお金は、直径24mm前後の円形で、中央には、一辺が約7mmの正方形の穴が開いている円形方孔の形式です。表面には、時計回りに和同開珎と表記されていて、裏は無紋です。形式は、西暦621年に発行された唐の開元通寳を模したもので、書体も同じであります。律令政府が定めた通貨単位である1文として通用し、当初は1文で米2kgが買えたと言われ、また新成人1日分の労働力に相当したとされているようです。

 今、三井住友カード会社のCMで「お金ってなんだろう」という内容があり、気になります。新しい紙幣と古い紙幣とを選ばせるといった趣向で新しい紙幣を選ぼうとする小栗旬に対して、青木崇高は「価値は同じなのに・・・。使い古した紙幣の方が信頼されてきた証なのでは・・・。」と応答します。

 又、別バージョンでは、小栗が紙幣を手に現金の必要性を悩んでいると、青木は現金を持つ事の危険性を示唆し、お金を持ち歩かなくても安全な世界を夢想するという感じになります。

 私が小学校や中学校、高校時代は学校でお金の話をするのは美しくないとされ、お金稼ぎのためだけに勉強をするなんて愚の骨頂のような感じを受けました。(もしかすると、先生の雰囲気だったのかもしれませんが・・。)今は「よーく考えよう。お金は大事だよー。」というCMもありますし、 2022年度から高校の新学習指導要領で家庭科の授業において「資産形成」が取り入れられるなど、金融教育の必要性が高まっております。

 私の高校時代には、先生から「人を騙してまでお金を儲けようとすることなかれ。糊口をしのげる程度に給与をもらえれば本望と思いなさい。」という言葉を再三投げかけられました。よって、お金を儲けるようなお仕事には就かなかった(就けなかった?)訳ですが、このところの物価上昇のニュースを見るにつけ、越高生の皆さんには「資産形成」も若いうちに学んでおくことも必要なのかな?と思うことがあります。昔の教育と現在の教育の違いがこういったところにもありそうです。

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【校長ブログ】気象予報

 1994年(平成6年)の今日、第1回の気象予報士国家試験が行われたとのことです。気象庁以外の人が気象予報を行う際、その予報の技術水準や信頼性を担保するための技能試験として創設され、その国家試験の第1回合格率は18%で、平均の合格率は約5%となっている模様です。国家試験の中で最も難しいとされる司法試験でも20%から45%程度の合格率ですので、難しい国家資格の一つです。

 気象予報士について、ここ数年での史上最年少合格者は、2017年に11歳11ヵ月で合格した小学6年生の女子だそうです。又、最年長は1998年(平成10年)に74歳10ヵ月で合格した元高校教諭の男性なのだそうです。現在では、NHK・民間放送とも、気象予報士の資格を持つアナウンサーもみられますので、越高生の中でも、アナウンサー志望の方は、目標の資格としておくことは良いことではないでしょうか。

 私は、台風10号の進路状況から始業式にかかったら大変だなぁと心配しながらも、こういった時に気象予報が出来ると良いのにと思ったりしながら10年以上過ぎております。

 さて、重い話をさせていただきますが、ここ数日、中高生の悲しいニュースを散見します。昨日、文部科学大臣もメッセージを出しております。夏休み明け、学校が始まるようになる時期に、悩みや不安が大きくなってくるということです。一人で抱え込まず、ご家族や我々、教員、スクールカウンセラーや友達とお話して心を軽くしましょう。ということです。

 日本には伝統的に「寝た子は起こすな」論がありますが、私としては「寝た子を起こしても重要なことは伝えなければいけない。それが、教育に携わる者の務め」という意識があります。皆さんのほとんどは今日も元気に活動しております。しかしながら、心も風邪をひくこともあります。そして、こじらせることもままあります。友達が悩んでいたりする場合には積極的に声をかけてあげてください。そして、不安に感じる自分がいたら、添付する資料の相談窓口にも相談してください。なによりも越高の先生に相談してください。

 皆さんはこれからの日本を担っていく人財です。お互いに助け合って生きてまいりましょう!!

 文科大臣メッセージ.pdf

 

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【校長ブログ】男はつらいよ

 今日の記念日は、1969年(昭和44年)、監督・山田洋次、主演・渥美清の映画『男はつらいよ』シリーズの第1作が公開されたことにより『フーテンの寅さん』記念日なのだそうです。

 越高生の皆さんは、全く知らない世代だとは思います。私は小学生から中学生にかけて、お正月に、たまにしか休みのない父親との唯一の娯楽がこの映画を観る事でした。もちろん、当時の私は理解できない部分もあり、消化不良で詰まんないと思っておりましたが、その後に、父親からちょっと豪華な食事に連れて行ってもらえること、オモチャを買ってもらえることの2点で行っていたようなものでした。

 この映画を端的に紹介すると、テキ屋稼業を生業とする「フーテンの寅」こと車寅次郎が、何かの拍子に故郷の葛飾柴又に戻ってきては、何かと大騒動を起こす人情喜劇で、毎回旅先で出会った「マドンナ」に惚れつつも、失恋するか身を引くかして成就しない寅次郎の恋愛模様を、日本各地の美しい風景を背景に描いているといったものです。

 この映画では、今ではコンプライアンスに抵触するとは思いますが、主人公の寅さんの台詞が独特なリズムで、「それを言っちゃあおしめぇよ」とか「お前、さては(さしずめ)インテリだな?」や「結構毛だらけ猫灰だらけ」そして「ヤケのヤンパチ日焼けのなすび」などいまだに覚えております。(もっとひどい言葉がありますが控えます。)

 私のプライベートでは、今でも、元も子もないことを表現する際には「それを言っちゃあ・・・。」を使うことがあります。絶対に出来ないことではありますが、当てもなく、ブラっと諸国を回るというのも実は発見がたくさんあるのではないか、とても贅沢な生き方なのではないかとも思うことがあります。

 中学生の時には、この映画を観た後で、父から「こんな生活は一般人には出来ないし、お前にはこんな人生を歩んでほしいとは毛頭思わないが、こんなピュアさはいつまでも持っていると人生が彩りあるものとなるかもしれんね。」と言われ、毎年同じ話でしたが、仕事最優先の父にとっては唯一の子ども孝行だったのではないかと思っております。

 今の時代は「男はつらいよ」だけなんていうことはなく「女もつらいよ」であったり、「人間として生きていくのはどっちもつらいよ」ということでしょうし、勉強に追いまくられている人には「受験生もつらいよ」であるとは思います。でも、「心配事がある限り、充実した人生を生きることができる」といった箴言もあるようです。越高99年目の夏休みの終わり、みんなで知恵を出し合いながら頑張りましょう!!

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【校長ブログ】レインボーブリッジ封鎖できません!

 1993年(平成5年)の今日、東京で東日本最大のつり橋「レインボーブリッジ」が開通したということです。レインボーブリッジは、東京都の港区芝浦地区と台場地区を結ぶ橋です。

 工事の開始は開通6年前の1987年(昭和62年)のこと。「レインボーブリッジ(Rainbow Bridge)」の名前は「虹の橋」という意味で、一般公募により決められた愛称であったようで、正式名称は「東京港連絡橋」であるのだそうです。

 全長798m、幅49m、主塔の高さ126m、水面からの高さ50mのスケールで、上層が有料の首都高速道路11号台場線、下層が無料の臨港道路・遊歩道とゆりかもめの二層構造になっているようですが、埼玉県住民の私としては通ったことはないような気がします。

 私は、学生時代には、よく友人と横浜までドライブに出かけました。理由は、当時流行していたTV番組「あぶない刑事(デカ)」という刑事ドラマで横浜が舞台で、その事件現場を検証(1時間でここまで犯人が逃走するのは無理だ・・とか)するためでした。(なんというヒマな学生生活、もっと勉強しておけばよかったかもですね。)このベイブリッジは、海とともに東京タワーや高層ビル群が一望でき、昼間の眺望や夜景が良好なことから週末のドライブコースとして人気があるそうですので、学生時代ならきっと毎週のように行っていたかもしれません。

 現在は、国土交通省の関東地方整備局が2003年(平成15年)に選定した「東京湾100選」指定の観光名所となっているようです。ニュース番組のエンディングには、ライトアップがされたレインボーブリッジが映ることがあります。何かの記念日には虹色の特別ライトアップがされることがあるようです。

 今日のブログの表題は、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』という映画の中で、主人公の青島刑事(織田裕二)が上司の室井警視正に弱音を吐くセリフです。実際には、レインボーブリッジでも一般道でも高速道路でも警察の権限で封鎖することは可能なのだそうで、最近では大型台風のためにレインボーブリッジを封鎖することは数多くあります。あの時には、各関係機関が連携出来ずに、青島刑事が切歯扼腕しているのを一緒になってイラついていた自分の無知蒙昧さも笑えます。

 さて、夏休みももう1週間となりました。元気な顔を9月2日には見せてください。(今日から越谷市内の市立小学校は新学期のようです。通勤途上、大きな荷物を抱えて登校する小学生を見ました。高校でも一部の学校はもう既に新学期が始まっているようです。)後、1週間、英気を養って9月から全力で後半戦を走り抜けましょう!!

※先週は全国高P連会議でしたので、学校を空けている日が多くありました。会長、副会長にはご多用なところ、ご参加いただき感謝申し上げます。又、21日には第一回学校説明会を実施したところ、1,700名を超える中学生とその保護者の方々にお集まりいただきました。越高生主導で説明会をさせていただきましたが、越高生の皆さんにも感謝します。中学生の皆さん、皆さんが入学して、一緒に100周年を迎え、NEXT100年を一緒に考えていただけることを祈念しております!!

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【校長ブログ】交通信号設置の日

 1931年(昭和6年)の今日、東京・銀座の尾張町交差点(現在の銀座4丁目交差点)・京橋交差点などに、日本初の3色灯の自動交通信号機が設置されたとのことで記念日となりました。

 当時の銀座は、ガス灯が設置されており、ハイカラな(死語ですが)交差点があり、今でも銀座のシンボルともいうべき、服部時計店があった場所で、新しい信号機は、信号の色が変わるたびにベルが鳴るという趣向もあったようです。ちなみに、国内で初めて機械式の交通信号機が設置されたのは前年の1930年(昭和5年)で東京・日比谷の交差点に設置されたそうです。その後、歩行者用信号機の誕生、電球式からLED式への光源の変更を経て、現在に至っております。

 信号機の灯火は、3色の場合、横型のものは左から青色・黄色・赤色、縦型のものは上から赤色・黄色・青色の順に配列されているのが一般的です。交通安全の上で最も重要な赤色が最も視認性の良い位置に配置され、この信号機の配列は道路交通法に定めがあるからだそうです。

 実際は緑色をした信号機は「青信号」と呼ばれております。これは光の三原色に対比させたものであるという説があることと、日本人は青葉や青虫、青りんご、青のり、青汁など、昔から緑色のものを青で表現する習慣があるからだという説もあります。(駅伝で有名な青山学院大学のユニフォームも緑色ですね。)

 さて、夏休みももう少しで終了になります。皆さんは、青信号の夏を送っていますか?それとも「やばいよ。やばいよ。宿題終わってないよ~。」の赤信号の夏になっていますか?赤信号が点滅してきた生徒さんは、このピンチを乗り越えることで、一回りも二回りも成長できますので、乗り切ってください!!(口で言うのは簡単ですが、そうはなかなかいかないのも事実です。健康に気を配りながら出来ることを出来るだけやってください。)

 私も、当初、計画していた読書の予定がなかなか進まないので、まさに赤信号の夏後半です。一説には「センスのない人ほど、多読や速読を頑張ってしまう傾向にある。」とのことですが、そうは言っても、無学、無読書でいたらセンスも何もないとも私個人は思っております。

 自分が読書をする際に、気を付けているのは「この文書で何を問うているのか?」ということです。高校1年生の課題図書であったE.Hカー「歴史とは何か」を読んだ時にその思いを確立しました。現在、私が敬愛する先生の中でも常に「埼玉県の教育はこのままで良いのか?」という問いをし続けている方には頭が下がります。今のままでも良しとしないで「カイゼン」を図ろうとされる姿に魅了されます。越高生もそういった大人になっていただきたいと思っております。

 

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【校長ブログ】台風7号

 今日はお盆に帰ってきた先祖の霊を送り出す行事で、8月13日の夕方に行われる「迎え火(むかえび)」に対して「送り火(おくりび)」と呼ばれる日です。「迎え火」は自宅に帰って来る先祖の霊を迎える目印として火が焚かれ、「送り火」はあの世へと戻る先祖の霊を見送りする目的で火が焚かれます。しかしながら、非常に強い台風7号の状況では、簡単にそういう行事が出来なくなっていると思います。

 台風7号は、現在のNHK天気予報によれば、伊豆諸島南部を暴風域に巻き込みながら北上していて、伊豆諸島では風が強まっているとのことです。台風は今日、関東に接近し、17日には東北にも近づく見込みで猛烈な風が吹くおそれがあるほか、関東や伊豆諸島、山梨県では今日の夜にかけて線状降水帯が発生し災害発生の危険度が急激に高まるおそれがあるとのことのことです。暴風や高波、土砂災害などへの厳重な警戒を続け、安全な場所で過ごすようにしてくださいとのことなので、皆さん、気を付けてください。

 越谷市は雨に弱い部分があり、学校に来て少し、周りを確認してみましたが、今のところは大丈夫な感じです。この中、部活動などに登校されている生徒や先生方もおり、心配もありますが、生徒の皆さんからすれば、残り2週間程度の休み期間ですからラッシュをかけて部活動や補習に全力投球したいものと解釈します。(ただ、身の安全は一番大事な事ですから、それを最大限考慮してください。)

 さて、パリ・オリンピックも終了して、今度はパラリンピックへとつながります。又、4年後はロス・アンジェルスです。先のロス・オリンピックと言えば、私は大学生のになりたての頃であって、陸上競技をしていたので、カールルイスの100m、200m、4×100mリレー、走幅跳の四冠には、驚かされるとともに、そのコーチであるトム・テレツという人に興味を持って、どのような練習メニューをさせていたのかを勉強しました。アメリカでは短距離走を学問として、研究対象として捉えていたことは目から鱗でした。

 その勉強の甲斐があったかどうかは分かりませんが、教員時代、当時の選手たちにも恵まれて、リレーでも関東大会やインターハイに出場することが出来て大変感動しました。又、その選手たちも色々な大学で陸上競技を続けてくれて、一時は、地元埼玉大はもとより、東北大・東大・筑波大・電通大・学芸大・慶応義塾大・中央学院大・日本工業大、等々の陸上競技部に教え子たちが存在し、関東インカレや日本インカレで活躍してくれるという喜びを与えてもらいました。

 この教員という職業は、自分を超えていく生徒がたくさん出てくれる職業です。こういった職業に自分は就くことが出来て、良かったなと心から思えます。越高生のうちの何人かで良いので、こういう感激を受けられる教員という職業に就いてもらいたいなと常々思っております。

 

 

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【校長ブログ】笑いの日

 今日、8月8日は、親への感謝の日(88を「パパ」とか「はは(母)」と読ませることから)とされたり、TV局のCX(フジテレビ)は「フジテレビの日」など色んな記念日となっております。

 さて、その中で、私が取り上げるのは「笑いの日」です。88を「はっはっ」という読み方をして笑いというように見立て、このような記念日としているものです。笑いの効用については、自律神経の頻繁な切り替えが起こることから、交感神経と副交感神経のバランスの状態が代り、副交感神経が優位な状態になって、副交感神経は、安らぎや安心を感じたときに優位で、副交感神経が優位な状態が続くとストレスが解消されるとされております。
 そして、身体中の様々な器官に刺激が与えられ、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化し、ガンの予防や治療を促進させるとも言われています。(本当の意味での医学的なデータは無いようですが・・。)2019年には山形大医学部で、滅多に笑わない人はよく笑う人に比べて死亡率が2倍にのぼり、脳卒中などの心血管疾患の発症率が高いことを発表しました。しかし、滅多に笑わない人ってどういう判断で判別しているのか?どうやって追っているのかが不明でもあり、諸説ありの域を出ないのかもしれません。又、同じ人であっても、自分が信頼している仲間うちであれば、笑うかもしれませんが、あまり存じ上げない人の中で笑うのは結構な勇気が必要だと思います。

 古代から近代に至るまで「笑い」は、研究対象になっており、古代ギリシアの哲学者アリストテレス、ドイツの哲学者カント、同じくショーペンハウエルなどは「権威のあるものが失策することによって均衡が崩れる際、(見物者が)優越に浸って笑いが起こる。」といったような日常のバランスが崩れることで笑いが起こるような解釈をしております。(これって、人を馬鹿にした笑いのような気がしますが・・。自分も幼い頃に観たTV番組「8時だよ!全員集合」というコントの中で、学校の先生役であるいかりや長介が生徒役の加藤茶や志村けんから揶揄われて失敗することで笑ってしまっていたので、偉そうなことは言えません。

 精神科医のフロイトは、精神分析的立場から笑いの心理的メカニズムを説明する理論を「機知−その無意識との関係」という論文の中で展開しましたが、そこでは「ユーモア」ということによって緊張感を解消するといった解釈もしています。これは、自分の経験でも、初めて大勢の人の前で発表をしなくてはいけないときに、「気楽にやろうや。」と声をかけていただき、冗談を言ってくださったことで笑いが出て緊張感が薄れてきたことがあるので大事な笑いだと思います。

 笑いには、①単純にくすぐられるようなことで笑うこと②権威性のあるものがズレることによって笑うこと(あるいは笑われること)③嬉しいことや安心させることがあって笑うこと、など分類できると思います。②の笑いは受け取り手にとっては「いじめ」にも解釈される可能性もあることですから一般人は注意(コメディアンは分かりませんが)しなくてはいけないことだと思います。

 他者との比較とかではなく、進路を決定する試験に合格した時や文化祭、体育祭などの行事が成功して、みんなで笑うのが一番美しい笑いでしょうか。越高生が笑っていられる学校づくりが我々のお仕事だと思っております。そして、皆さん自身も周りを「快」の気持ちさせるように生活していけると良いですね。

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【校長ブログ】立秋

 毎日毎日、暑い日が続き、挨拶として「今日も暑いですね。」しかしていないこの1か月くらいだと自覚しております。そのような中、暦的には今日は「立秋」です。ちょっと前の「夏至」は6月21日頃でした、そして、この後に「秋分」(の日)が9月23日に来ます。季節を区分する場合、今日から「立冬」(11月7日頃)の前日までが「秋」となります。

 この頃から秋の気配が感じられ、秋風が吹くとされ、「秋の気配が立つ日」という意味で「立秋」と呼ばれていますが、近年では、全く涼しくなる気配はなく、このまま、10月中旬くらいまで暑い日が続き、そうかと思えば、10月後半には、今度はコートが必要になるくらいに急に寒く感じるような日本の気候です。ここ数年、ずっと私は提唱しておりますが「日本には嘗て四季がありましたが、今は二季となってます。」という認識です。古今和歌集所収の三十六歌仙、藤原敏行の句に「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」があります。四季を感じる素晴らしい句ですが、今ではそういった句は作れないと感じております。

 さて、立秋といいながら、今日から「真夏の熱闘」の代名詞である甲子園の始まりです。パリ・オリンピックがあり、甲子園がありでは、皆さんもTVにくぎ付けになる時間が増えてしまうかもしれませんね。私が小・中学生の頃には、甲子園を題材にした漫画『ドカベン』という作品がブームになっており、神奈川県の明訓高校という高校が軸となって「打倒!明訓高校」と色々な高校(埼玉県代表は、上尾高校を捩って下尾高校という名前でしたが・・。)が凌ぎを削って展開されるものでした。

 主人公は山田太郎というキャッチャーで、甲子園通算打率7割5分、本塁打20本、盗塁阻止率9割、漫画の世界とはいえ、驚異の成績でした。中学校時代や高校時代、山田君という生徒はほとんど「太郎」とあだ名されるくらいに中高生の中ではブームだったと記憶しております。

 その後も、高校生の部活動を描いた漫画には『スラムダンク』『ハイキュー!!』文化部でも『ちはやふる』『とめはねっ!』等があります。(ちょっとでも読んだものしかあげてませんので、もっと存在するとは思います。)主人公が、追い詰められてどうしようもなくなった時にものすごく成長するといった感じがセオリーで、「現実はそんなに甘くないよ」とは思うものの、つい胸が熱くなってしまう衝動を抑えきれないことが多々あります。

 個人的には、今、盛んにTVでCMしている「ブルーピリオド」という映画は気になります。越高生の皆さんは、このような漫画や映画を観なくても皆さん自身が、アオハルの主人公です。自分のストーリーを彩り豊かに形作ってみてください。

※今年の(全日制の)越高祭のテーマは「飛躍する越高の青春 ~主人公となれ 2024~」です。越高生全員が越高アオハルの主役です!!

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【校長ブログ】戦後79年目に思う平和

 1945年(昭和20年)の今日、広島市への原子爆弾の投下が行われました。第二次世界大戦(太平洋戦争)末期、当時のアメリカ合衆国が、枢軸国(ドイツ・イタリアと日本)の広島市に対して原子爆弾「リトルボーイ」を実戦使用した出来事であります。これは、人類史上初の都市に対する核攻撃でした。この核攻撃により当時の広島市の人口35万人(推定)の内、9~16万6千人が被爆から4ヶ月以内に死亡したとされております。

 行動を起こしたのは、アメリカ軍、B29爆撃機エノラ・ゲイという戦闘機で、広島市上空約9600メートルで世界初の原子爆弾「リトルボーイ」と命名された爆弾を投下し、広島市の上空約600メートルで爆発させたということです。
 そのことによって、広島市街はほぼ壊滅してしまい、今なお苦しんでいる方もいらっしゃいます。この歴史的悲劇から日本人は、目をそむけることなく、犠牲となった多くの人々の霊を慰め、世界平和を祈る日として「平和記念日」とし、この日に原爆慰霊碑の前で「平和記念式典」が行われることになっております。最近の出来事としては、アメリカのオバマ大統領が献花されたのを覚えております。平和記念式典において、原爆が投下された午前8時15分に平和の鐘やサイレンを鳴らし、原爆死没者の冥福と恒久平和の実現を祈り、1分間の黙祷が行われるのが通例です。毎年、私も、この日は、心の中で、平和への誓いをしております。

 高校生の物理の授業で、アインシュタインの特殊相対性理論が示す「質量とエネルギーの等価性 E = mc2 」の中で、核爆発が相当なエネルギーに変換されることを学びました。ウエットな私としては、歴史的な悲劇の方が先立ってしまい、「1キログラムのウラン235の核分裂によって0.68グラムの質量欠損が生じ、爆発で放出されたエネルギーは約63兆ジュール・・・。」などと講義を受けたノートが今でも残っているのですが、ノートの片隅に「こんなことを学ぶより平和を学んだ方が良い!」と生意気なことを書いています。(ホントはこの計算式が理解できないことへの言い訳みたいで今となっては、二重の意味で情けなくなります。かっこよく言えば「青春の蹉跌」ですが、そんなエリートではないので・・・。)

 さて、今の世界は、日本は平和か?と考えた時に「自信をもって平和だ」と答える人はどのくらいいるでしょう?もちろん、今の日本には戦争を起こすことは絶対にないと確信しますので、ある意味で平和な気がします。しかし、戦争が無いからと言って平和だと短絡的にはとらえる人も少ないのではないかと思います。最近の国民へのアンケートでは「今の日本は平和か?」という問いに対して15%程度しか「平和だ」と回答する人はいないようです。

 しかし、我々が生きている以上は、少しずつでも、日本が、否 世界が、もっと身近な観点で言えば、越高が平和であり続けるための努力をしていくことが肝要だと考えます。自分の半径5mくらいが平和になるように、今日の日は考えてみてほしいと思います。

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