2024年9月の記事一覧

【校長ブログ】秋の交通安全週間

 現在、秋の交通安全週間であります。そして、1917年(大正6年)の今日、栃木県の渡辺はまさん(23歳)が、日本女性として初めて自動車試験に合格し、運転免許を取得したということから「女性ドライバー誕生記念の日」となっているようです。現在では、女性が免許証を持ち、車を運転することは特別なことではなくなっております。また、バス・タクシー・トラックなど幅広い分野においても女性ドライバーは活躍しております。

 一方で、自動車保険金の請求状況からみると、女性が2倍の確率で追突事故を起こしているとのデータもあります。また、運動協調性と空間認識に関係して、駐車が苦手な女性が多いとの研究結果もあるようではあります。しかし性別に関係なく運動協調性や空間認識が苦手な人はいると思います。(女子バレーボールの選手のプレーをみていると観客席近くまでフライングしてレシーブしている姿は全く空間認識が悪いとは思えません。)

 私個人は、方向音痴で、初めて自動車免許を取得して同じ市内の友達の家に行こうと、友人宅に電話をかけ(当時は携帯電話が存在していないので家電にかけて「これから車で行くから」と伝え、どこをどう間違えたのか、東京・六本木まで行ってしまいました。)なぜ、六本木と分かったかというと迷って迷って交番があったので、交番に駐車禁止とは思いつつ、交番の前に車を横付けして「道に迷ってしまいました。ここから大宮まで帰るにはどうしたら良いのでしょう?」と泣きそうになりながらお巡りさんに話すと「なんで埼玉県の田舎もんが六本木まで来ちゃうかね。」と呆れられた対応をされましたから理解したわけです。今でも、どうしたら六本木まで行けるのか?謎のままです。幸い事故にならなかったことが良かったものの、そのほかにも教員として大会に出場する際に茨城県で開催されるのに栃木県に行ってしまったり等、謎ばかりで、きっと空間認識が悪いとしか思えません。今は車にはナビゲーション機能が付いているので問題はありませんので良いのですが、越谷市に勤務するにも間違えないようにいつも気を付けながら運転しております。

 残念ながら、埼玉県は交通事故が多い県としても有名であり、小中高生の自転車による死亡事故も多いのが現状です。(現在、小中高生の自転車死亡事故では、全てヘルメット着用していなかったという現実があるようです。)越ヶ谷高校全日制では自転車通学に関してヘルメット着用を義務付けております。事故に遭わないことが一番良いことですが、万が一、事故に遭遇してもヘルメット着用で守られることは大事です。定時制の生徒も含め登下校に関わらず、身を守ることを第一優先にしてください。

 

 

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【校長ブログ】中1生の皆さんへ

 今日、埼玉県教育委員会が開催され「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施基本方針」が公表されました。明日の新聞等の埼玉版(埼玉新聞には一面??)には掲載されるのではないかと推察しております。

 久しぶりの大きな入試改革に感じますが、大きな違いは、2種類の選抜方法、①共通選抜②特色選抜が出てきて、この方法の両方を学校として利用できることも可能だという事です。

 特色選抜の中には実技試験や小論文なども出来るような話になっており、又、受検生全員に対して、自己評価資料ということで「これまでの自分の体験を振り返り、力を注いだことや努力したこと、高等学校入学後や将来取り組んでみたいこと、自己PRなどについて、自分の考えを書いてください。」という課題があるようです。さらに受検生全員に、個人または集団の面接が課されるということです。

 私は、受検生を迎え入れる側の当事者ではあるものの、率直に言って「受検生、大変です。」というのが感想です。翻って自分自身が中学生だとしたら、この課題に対して「高校でも部活動はやりたいです。勉強もやらなければいけないと考えます。英語は大事ですし数学も大事であると思います。でも本は読みたいので、その時間は欲しいと願います。でも、大学には進学したいです。高校ではインターハイという選手権があるので頑張ってみたいです。」と書こうとしても「待てよ。こんな幼稚な文章で良いのかな?」なんて心配になります。でも「将来は大学の法学部に進んで司法の道を目指して世の中のためになる人材になろうと考えております。」というようなことは(実現しそうもなく)恥ずかしくて書けないし、大学、大学と書いては高校生活のことが全く記入されてないなぁと考えが逡巡して結構な時間を費やしてしまうかもしれません。

 でも、中学生の皆さん、自分の気持ちに正直に「自らの夢を素直に書いてみてください。」そういったことが一番の回答なのだと思います。越ヶ谷高校は「1000日で夢を現実(ほんもの)に」をスクールミッションにしている学校です。皆さんの夢を率直に記入して面接で自信をもって受け答えしていただくことが合格の近道なのだ!と思います。

 越ヶ谷高校で、素敵な先輩方とともに夢を語り合いましょう!!

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【校長ブログ】外来語

 昨日のブログで「・・・今の皆さんの期待に十分にお答えできる教育コンテンツとは何かは、色々なグラデーションがありすぎて、フォーカスしようとしても難しい面があります。もちろん、今までの踏襲でも「越ヶ谷高校教育文化」はあると自負しますが、答えのない時代を生きていく皆さんには、常にブラッシュアップする必要性があろうかと思っております。・・・」(下線は私が引きました。)というように、こんなに短い文の中に4つもの外来語を使用しておりました。
 我ながら、外来語の多さに少々恥ずかしさを感じております。元来、国語の教員ですので、新しい言葉を聞くと直ぐに使いたくなる習性があります。ただ、外来語を使用するには抵抗感があります。もっと分かりやすい日本語はないのか?と一応は当たってみます。しかし、最近は外来語の変換がかえって分かりづらくなる場合もあり、そのまま使用してしまうことが多くあります。又、ビジネス用語として、自分が高校時代の頃から外来語は急増して、日常語へと使用される例が多くなっている気がしています。

 例えば、中堅教員になったとき「学校をよくするためのマイルストーンを述べてください。」と質問されたことがあり、当時30代であった私は「マイルストーンって何?」で詰まってしまったことがありました。最近では(といっても10年くらい前でしょうか)「学校にもインフルエンサーがいれば良いのに・・。」という言葉をかけられて「学校にインフルエンザが流行ったら大変なのに・・。今、インフルエンザって言った?この人。」と心の中で思ったことがありました。又「先生、そのやり方は学校のスキームにフィックスしているの?」と言われて「???」となったこともありました。さらに「学校改革する際のボトルネックは?」は何となく理解出来た気もしますが「障壁ってボトルネックって言い換えられるんだ。」と頭の中でボトルの形がふわふわ浮かんできてしまい、問題そのものに考えが及ばないことがありました。

 現在、少し気になる外来語は「イコール・フッティング」です。初めて、この言葉を聞いた時には「フィッティング」だと思い、洋服がきちんとしつらえてあるように「全く同じ」ということだと感じておりました。基本的にはそういう意味でしょうが「同じ立場」とか「同じ土俵」とか「同じ足場」という意味で「フット」だという事が分かったのはつい最近です。

 こういう状況が続いていくと最終的には、日本語ではなく、英語になっていくとは高校時代の英語の先生の言葉でしたが、あれから40年以上経ってもそういう事態にはなっていません。でも英語の素養があれば、色々なPC言語もビジネス言葉も理解できると思います。越高生の皆さんが私の世代になる頃にはひょっとすると日本国内でも英語が公用語になっているかもしれません。(それはないかな・・・?)いずれにしましても英語は大事です。しっかりと学んでいきましょう。

 

 

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【校長ブログ】連休明け

 先週、今週と3連休がありました。先週と今週の大きな違いは「気温と湿度」です。秋分の日を含む今回の3連休は、どの時刻でも30℃には到達せずに湿度も70%台に突入しておりました。つまりは過ごしやすい感じになってきたという事です。

 本当に「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものですと感じます。高校生である皆さんには、連休でも部活動や勉強などでいつもと全く変わりないという感覚の方も多かろうとは思いますが、多忙な中でも季節感を覚えることは健康な体にとっても大事なことであると思うので、感じてみてください。大人になってオフィスビルで勤めると(冷暖房が学校生活よりも整備されていて)もっともっと季節を感じなくなってしまうかもしれません。

 私の経験上でも、学校勤務でいると、入学式から卒業式に至るまで、季節感丸出しの行事で、一年間がよく分かりました。しかし、教育委員会事務局勤務の時には、本当にともすると「今、秋だっけ?」とか「もう10月だったっけ?」という感覚に苛まされました。行政経験の長い方からは「こういったお仕事では、議会ごとに季節を感じるのだ。」というアドバイスを頂戴しましたが、そういった余裕はなく「早く学校現場に戻りたい。」と考えておりました。

 さて、学校ごよみ的には、下半期となってきます。自分としては「越ヶ谷高校100周年」が迫ってきているとの感覚があります。又、10月には、この中学校3年生第1回目の進路希望が新聞に掲載される時期となる!!ということが頭の中に思い浮かんでおります。高校人気エリアのこの越谷市で、越ヶ谷高校が100周年を迎えるという年に入学する生徒の皆さんはどのような気持ちなのだろう・・・と感じております。出来るだけ、人気の高い高校でいてほしいというのが率直な気持ちです。しかしながら、その高い人気に、我々、教員は、どのような教育メニューを提示できると良いのか?という課題も常に渦巻いております。今の皆さんの期待に十分にお答えできる教育コンテンツとは何かは、色々なグラデーションがありすぎて、フォーカスしようとしても難しい面があります。もちろん、今までの踏襲でも「越ヶ谷高校教育文化」はあると自負しますが、答えのない時代を生きていく皆さんには、常にブラッシュアップする必要性があろうかと思っております。

 ただ、確実に言えることは「越ヶ谷高校教育文化」の大きな柱の一つには、「越高生(OBも含めた)の頑張り」があると思います。皆さんの存在そのものを輝かせてください。下半期も「明るく・楽しく・前向きに」お願いします!!

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【校長ブログ】お詫び

 まずは、お詫び申し上げます。本校の第2回学校説明会の申し込みにつきまして、システムの不具合が生じまして、現在、申し込みが出来なくなっております。現状として、不具合の確認をさせていただいております。実際のお申し込みは、もしかすると連休明けになってしまうと思います。今日の夕方には復旧できるように担当の教員がメンテしているのですが、来週になってしまったら申し訳ございません。ご寛恕くださいますようによろしくお願いします。

 さて、今日はというか、昨日から「彼岸」に入りました。これは、日本の「雑節」の一つで「お彼岸」とも呼ばれています。所謂、「秋の彼岸」です。先週に引き続き、3連休となっておりますが、23日は「秋分の日」として国民の祝日であります。

 民俗学では、彼岸は元は日本古来の土俗的な太陽信仰や祖霊信仰が起源だろうと推測されております。「彼岸」という言葉の由来について、豊作を太陽に祈願する太陽信仰の言葉「日の願い」から「日願(ひがん)」となり、後に仏教用語の「彼岸」と結び付いたと説いています。

 なかでも、彼岸の中日(ちゅうにち)は先祖に感謝する日とされ、残る6日は、悟りの境地に達するために必要な6つの修行徳目「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を1日に1つずつ修める日とされております。これは、涅槃(ねはん)の境地に達するために、菩薩(ぼさつ)が行う6種の修行のことを指すそうです。具体的には①布施(恵みや施しをすること)②持戒(規律を守り、自己反省をすること)③忍辱(にんにく:忍耐をすること)④精進(しょうじん:努力を実践すること)⑤禅定(ぜんじょう:心を完全に統一すること)⑥智慧(ちえ:真実を理解し、知恵を開眼すること)の6つなのだそうです。

 現代版「経営の神様」である京セラ・第二電電創業者だった稲盛和夫(過去には松下幸之助が有名。稲盛和夫もつい最近、鬼籍に入られましたが)もこの「「六波羅蜜」を実践することの重要性を説いていらっしゃったそうです。

  私自身は「六波羅蜜」の境地には達することは不可能に思いますが、今時点で「51-51」を実現している大谷翔平選手も高校時代にこういった境地を目指して高校野球に取り組んでいたようなので越高生の皆さんは、目指していけるのではないかとも思っています。

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【校長ブログ】牧水

 「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」と詠んだのは、1928年(昭和3年)の今日、鬼籍に入られた若山牧水です。本名は若山繁(しげる)と言いますが、「牧」は母親「まき(牧)」から「水」は生家の周りの自然(渓など)から取って号としたそうです。
 もともとは宮崎県の生まれのようですが、早稲田大学英文科に入学以来、歌集などを作成し、(歌の世界で)世の中に知られるようになったとされております。

 先にも記しましたように、牧水自身は宮崎県出身でありましたが、祖父・若山健海は武蔵国神米金村(現・埼玉県所沢市神米金)出身で、長崎にて西洋医学を学び、宮崎県にて診療所を営む開業医であったようです。
 その関係で、牧水は祖父ゆかりの地である埼玉県も度々訪れたようです。早稲田大学時代には所沢を訪れ、所沢市の八雲神社には、牧水の歌碑が建立されております。また、秩父地方にも数度訪れて、歌と紀行文を残しています。秩父市の有名な羊山公園には「牧水の滝」と名づけられた滝があり、そこには「秩父町出はづれ来れば機をりのうたごゑつゞく古りし家竝に」という秩父の春を歌った碑があります。

 さて、本日は「中秋の名月」です。ここ数日も暑くて夜中でも空調を使用しないと寝苦しいですが、以前と違うのは夕方6時を過ぎると、空は暗くなるというところだと思います。冒頭の歌では、秋の夜長にお酒を飲む内容ですが、牧水は大変な酒豪(またはアルコール依存症)としても知られており、1日に1升の酒を飲んでいたということで、死因は肝硬変だったそうです。創作された話のようですが、盛夏に死亡したにもかかわらず、死後しばらく経っても遺体から死臭がせず「生きたままアルコール漬けになったのでは」と医師を驚かせたそうです。

 高校生である皆さんは秋の夜長には読書などを通して「生きがい」のようなものを見つけてください。昨日は「敬老の日」でした。テレビなどで、沢山の高齢者が出演しておりましたが、長生きをされている方は、結果として「生きがい」を見つけ、日々感じていらっしゃるものだと感じました。

 いくら優秀な頭脳を有していても「生きがい」がないとつまらないのだと思います。小学校時代の生きがいは「友達と遊ぶこと」中学校時代には「部活動で活躍すること」ととても明確でしたが、高校時代からは、何をもって生きがいなんだろう?と思うことも出てまいりました。昨日の高齢者の方々を拝見すると自分は90歳や100歳になっての生きがいとは何だろうと人生に関して考えさせられるものがありました。皆さんは「人生100年時代」の方々です。生きがいを見つけてください。

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【校長ブログ】世界法の日

 1965年(昭和40年)の今日、9月13日から20日までアメリカ・ワシントンで開催された「法による世界平和第2回世界会議」で、9月13日を「世界法の日」とすることが宣言されたそうです。
 その前、1961年(昭和36年)、東京で開催された「法による世界平和に関するアジア会議」で「世界法の日」の制定が提唱され、2年後の1963年(昭和38年)にギリシャ・アテネで開かれた「法による世界平和第1回世界会議」で可決され、第2回世界会議で宣言されたものであるとのことです。国際間に法の支配を徹底させることで、世界平和を確立しようというものであるようです。

 法律というものを幼少期からあまり気にしていなかった(といっても、勿論、人のものを盗んだりとかすることはいけないとかは存じていますが)ので、法律関係には疎い人生ですが、教員になってみると「教育基本法」「学校教育法」などなど、そして、それに伴う施行規則といったもの、学校独自でも内規と呼ばれる法律のようなものがあって、その決まりに則て、授業等が実施されていることを知ることになりました。

 自分が高校時代に物理で赤点スレスレでいて、物理の先生に「いつもいつも(赤点になりそうなのを)目こぼししてくださってありがとうございました。」的な媚び諂いをしていたように記憶していましたが、内規で決まっていたのだと教員になってから知ることとなりました。(媚び諂って損したとは全く思っていませんが・・。)

 法律があり、その法律をみんなが遵法精神をもっていくと世界平和になるという事なのでしょうが、現在でも世界の至る所で戦争はあり、それぞれの国々の法律上は、その戦争には義があり、なんとも法解釈は難しいと感じます。

 世界が平和になるにはどのようにしていけば良いのでしょう??そのためには、英語や数学、理科や社会、保健体育、家庭科、芸術その他もろもろ学んでいくことが大事でしょうけど、融合する学問、そして、心を鍛えていかないといけないのでしょうねと思う今日この頃です。

 

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【校長ブログ】マラソン

 紀元前450年の今日、マラソンという言葉が生まれたそうです。ギリシャ・アテナイの名将ミルティアデスはマラトン(ギリシア語: Μαραθών, Marathon)に上陸したペルシャの大軍を奇策で撃退したということで、所謂「マラトンの戦い」が行われました。 

 勝利というエヴァンゲリオン(良い知らせ)をアテナイの元老に伝えるためにフィリッピデスという兵士が伝令に選ばれました。フィリッピデスはマラトンから約40km離れたアテナイまでを駆け抜け、アテナイ(現在のアテネと言われております)の郊外で「我勝てり(ギリシア: νενικήκαμεν)」と告げた後に力尽きて息を引き取ったと史実として残っているようです。

 この伝承は、19世紀にイギリスの詩人であるロバート・ブラウニングが書いた詩によって世間に広まったようですが、歴史書の記載とは若干の相違点があるそうです。ヘロドトスの『歴史』によると、フィリッピデスが走ったのは紀元前490年のペルシャとの戦いにおけるアテネからスパルタまでの約250kmであり、その目的は終わった戦いの勝利を告げるものではなく戦いの前にペルシャ軍を撃退する援軍を集めようとするものであって、走った後に死亡したという記載もないとのことです。また、マラトンの戦いにおいて勝利を告げた使者の名は、古代ギリシャの伝記作家であるプルタルコスの著作によればエウクレス(Eukles)とされ、またテルシッポスと伝える史料もあるようですので詳しくは世界史の先生に聞いてみてください。

 現在では、アテネからスパルタまでの246kmを走るウルトラマラソンの大会「スパルタスロン」と呼ばれております。

 よく人生はマラソンに例えられます。そして、マラソンランナーは名言を発します。バルセロナ五輪の有森裕子「一生懸命頑張っていると、いろんな人がいろんなチャンスをくれます。でも、一生懸命頑張らない人には、何もチャンスは来ません。」とか、シドニー五輪の高橋尚子「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。」「痛い目にあったとしても、失敗すらできない人生よりずっと楽しい。」とかやっぱりメダリストの言葉には重みがあります。

 越高生や越高を目指している受験生の皆さんも、このメダリストの言葉のように、今は一番苦しい時期かもしれませんが、ここを過ぎればスゥーっと成績が伸びていく時期になると思います。皆さん、それぞれの42.195Kmがあります。一歩一歩、前へ!!

 

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【校長ブログ】東京大学授業料値上げ

 今朝の新聞一面を飾っているニュースは、福島第一原発のデブリ処理、自民党総裁選挙についてです。その中で「東大・授業料値上げ 20年ぶり」というものが私の目には飛び込んできました。

 現在、国立大学は国立大学法人という法人になったので各大学が授業料を決定できます。東京大学はどの学科も年間53万5,800円であるらしいのですが20%も値上げし、年間64万2,960円となる見込みだとのことです。東京大学藤井輝夫学長は「より良い学びの環境を用意するための苦渋の選択だ」とコメントされております。

 さて、現在、私立大学では授業料は私大文系で100万超、私大理系では200万程度(医学・薬学では600万超の大学も)です。という事を鑑みれば、20%も値上しても私立大学からすると、特に理系は廉価という事になります。

 私のように公教育に携わる人間からすると「総体として日本の国力のために、国をして大学教育に注力することは良いことだ。」と思いますが、一方、税金を投入して、一部のエリート教育をつかさどることへ首肯できないという意見もあることでしょうから、授業料の受益者負担が増える事について仕方なしと考えることも出来ると思います。(公立高校教育も同じような考え方は出来ることもあるとは思っております。)

 大学は授業料だけではなく、寄付金にも頼っております。日本の大学の中で一番寄付されている大学は京都大学の133億円、2位が東京大学、112億円。以下、大阪大学82億円、慶應義塾大学63億円、早稲田大学36億円という並びになっているようです。とてつもない金額だと思いますが、海外に目を転じればハーバード大学は1998億円、UCLA1127億円もの寄付額があるようです。

 学問にもお金はかかるという事は世知辛い物言いとは思います。越高生の皆さんは、お家の方の負担を考えてみれば、そういった意味で国公立志向は実に素晴らしいと思います。又、理系はともかく文系であれば授業料40万程度の違いだと割り切れば、又、考え方の相違が出てくるかもしれません。

 要は、どんなことを学びたいのか?に尽きるとは感じます。1,2年次生はまだまだ、志望校も漠然としていると思いますので、こういった記事も参照しながら進路を考えたり「どういう学問をこのような大金を投じて自分は学ぼうと思っているのか!」について向き合っていただきたいと思います。

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【校長ブログ】祭りの余韻

 今日は「越高祭」の後片付けと閉祭式です。今、生徒の皆さんは後片付けに一生懸命です。個人的には、後片付けがしっかりと出来る人になってほしいと感じます。文化祭を盛り上げる人、後片付けの得意な人、それぞれだと思いますが、そのポジション、ポジションで貢献してくれることは美しくあります。(もちろん、公式戦などがあって、文化祭中も部活動の試合等の調整されていた生徒もいると思っております。それも大事なことです。)

 さて、昨日にパリ・パラリンピックも終了しました。オリンピックよりもメディアでの扱いが少ないような気もしますが、個人的には、テニスの小田凱人選手は大会前からCMなどにも出演していて結果として金メダルを取って「凄すぎ・・!」と思いました。そして、まだ10代の若者であることも素晴らしいと感じました。後、細かい話ですが「パリの凱旋門から名前を付けられた」というエピソードも「運命っていうものはあるのかしら」と思えるに十分な話でした。

 又、高校の教員として「不登校問題」に関心のある私には、卓球の和田なつき選手にも興味が湧きました。前回大会金メダリストを3―1で破り、全種目を通じて日本女子初の金メダルをつかんだのは、もちろん素晴らしい実績です。私の興味は、彼女の卓球との出会いは、不登校だった中学生の時にダイエットのため卓球を始めたことに遡るという事です。パラの決勝は第1ゲームを奪われても、カット型の相手の打球に「慣れることが大事。大丈夫」と、まったく慌てず、安定したラリーで相手を前後左右に揺さぶり、要所で強打を打ち込み、この試合を制したわけです。現在21歳の和田選手は「すごく幸せです」と笑顔を見せてましたが、きっと色々な苦しみを乗り越えることは「努力に努力を重ね・・・。」なんていう表現では言い尽くせない努力だったと推察します。

 こういった方々がいらっしゃるのだから、越高生の皆さんも頑張りましょうといった道徳めいたことを言いたいわけではありません。越高生だって越高を目指している中学生の皆さんだって、一人一人に抱えている苦労や苦しみはあると思っておりますから・・・。

 ただ、「苦しみを乗り越えたところにこのような笑顔をもつことがある。」という事実は実際にあるということは知っておいても良いのではと感じます。祭りの余韻を感じながら次の目標に向けて若者らしく走り出してください。

 ご来校された皆様、ありがとうございました。

 生徒の皆さんも越高祭お疲れ様でした。特に、生徒会の皆さん、文実の皆さん、文クラの皆さん、スペシャル・サンクスです。いつもながら先生方もご指導本当にありがとうございました。保護者の皆様も色々な面で気を遣っていただき、この紙面で感謝申し上げます。

 

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